施工事例ペレット・薪ストーブ石蔵の貼り石を炉台に再生

施工事例

 石蔵の貼り石を炉台に再生

大正時代に作られた石蔵の更新工事で、薪ストーブを入れたいとオーダーを受けた。 その石蔵は、木造の構造体に、スライスした石を貼り付けたもので、積み重ねた蔵とは違う。しかしこの石はもう採掘場が閉山しているので、「幻の石」である。

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IMG_2250解体屋が来て取り壊そう、という時に。「もったいない」なんて口走ったものだから・・・・・・・再利用することになってしまった。 問題は厚みが7cmほどで、積むには重ねられないし、貼るには重すぎるし・・・・悩ましい。 もう一つの問題は、「じゃついでに家紋石もどっかで使えないか?」とこれまた悩ましいオーダー。

IMG_2512予算も限られているので、石は縦使いとして遮熱壁に再利用する。 石は裏面は切りっぱなし、なので、厚みがバラバラ。スペーサーを裏面に追加して表面を平らに見せる。

IMG_2520座金とビスで受け材に固定。 天板の石も同じ石をカットして使用。

IMG_2531古の石工のノミ跡を生かすため、カッターでの切断は最小限を心がける。 当地の貼り石蔵の古来からの仕上げ法「棒しっくい」で目地を仕上げた。

IMG_2536 家紋石は、遮熱壁に組み込むよりは・・・・・ 威厳ある位置に独立して納めることにした。

IMG_2532先代のレガシー遺産が 新たな役割を持って生まれ変わった。ストーブは モキ製作所MD80-Ⅱ。 杉の間伐材を大量に用意されているオーナー様なので、新しい作業場で、気兼ねなく焚けて、すぐに暖が取れるぴったりの選択だと思う。